『熟年離婚、夫がいるのに一人でした』をお読みくださった方へ
我慢か、離婚か。
決めるのは、知ってからでいい。
裕子さんは、気持ちだけで切り出して、つまずきました。そのあと、お金と年金を一つずつ確かめて、もう一度、夫と向き合いました。
このノートは、本の中で裕子さんと恵美さんが実際につまずいた場面から作りました。読むだけでなく、スマホで印を付け、数字を入れて、あなたの今を確かめられます。
本の場面から作った8つの問いです。当てはまるものに印を付けてください。点数で良い・悪いを決めるものではありません。
印を付けると、ひとことが出ます。
苦しいと感じるのは、おかしくありません。けれど、気持ちだけで動くと、裕子さんのように言い返せずに終わってしまいます。
決めるのは、知ってからでいい。次は、知らないまま動いていないかを確かめます。
裕子さんと恵美さんが本の中でしてしまったことから作った10問です。当てはまるものに印を付けると、「こうする」が出ます。
印を付けた所が、あなたが先に確かめておくところです。
ひと月の金額を「万円」で入れてください(4万5千円なら 4.5)。分からない所は空のままで構いません。足りない額が分かれば、どう足すかを考えられます。
数字を入れると、ひと月の差が出ます。
年払い・不定期の支出には、住民税、国民健康保険料、車検、冠婚葬祭、家電の買い替えなどの年間合計を12で割って入れます。保険料や税額は人によって異なるため、市区町村などで確認してください。
裕子さんの例:65歳からの年金(分けたあと)月およそ11万円、出ていくお金は月およそ15万円(家賃4万5千円を含む)。足りないのは月およそ4万円で、裕子さんは「4万円なら、働いて埋められる」と考えました。数字は話のための例です(家賃のほかの内訳は、このノートで合計15万円になるように分けた例です)。
年金は、原則65歳から受け取ります。それまでは、分けてもらう預金や退職金と、働いて得るお金で暮らすことになります。裕子さんも、今家を出たら、年金はまだなく、自分のお金は38万円しかないと気づきました。
裕子さんが年金事務所の窓口で教わった「年金分割のための情報通知書」。離婚前に一人で頼むと、通知は頼んだ本人にだけ届きます。離婚したあとに一人で頼むと、相手にも届きます。そろったものに印を付けてください。
・費用はかかりません。
・50歳以上などの条件に合えば、分けたあとの年金の見込みの額(確定ではありません)も一緒に頼めます。
・離婚前に一人で頼むと、通知は頼んだ本人にだけ届きます。
・受け取りは、年金事務所の窓口か郵送です。郵送先は、請求書の住所と別の住所も指定できます。
2008年4月より後に、夫の扶養に入っていた期間。夫の同意がなくても、その期間の夫の厚生年金の記録を、半分に分けられます。
それより前の期間など。二人で割合を決めます(上限は半分)。
分けられるのは、結婚していた間の、会社の厚生年金の記録です。「夫の年金の半分」ではありません。
必要書類や見込み額を出せる条件は、婚姻歴や加入記録で変わります。行く前に年金事務所へ確認すると安心です。
裕子さんは、何もそろわないまま切り出して、「金はどうする」に答えられませんでした。話す前に、手元にそろっているかを確かめます。
暴力、脅し、強い監視がある、または話を切り出すと危険だと感じる場合は、一人で向き合わないでください。安全な端末から相談し、避難や連絡の方法を先に決めます。
緊急時は110番。相談先が分からないときは、内閣府のDV相談ナビ #8008から最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。
話す前に、一人で暮らせるかを確かめておきましょう。
年金分割と、情報通知書のこと。裕子さんが佐藤さんに教わった場所です。
二人の話し合いで、分け方や割合がまとまらないとき。
預金・退職金・家などの分け方や、決めたことを書面に残すとき。
分け方を決めたら、口約束で済ませず、公正証書などの書面に残しておきます。
財産分与も年金分割も、請求できるのは離婚の翌日から5年まで(2026年4月1日以後の離婚。それより前の離婚は2年)。恵美さんは、知ったときには期限を過ぎていました。
預金、退職金、保険、証券、家や土地だけでなく、住宅ローンなどの負債も書き出します。名義だけで対象が決まるとは限りません。分け方を決める前に、通帳、残高証明、保険証券、退職金の資料、不動産とローンの資料をそろえ、必要なら弁護士に確認してください。